なぜUSPは自分で気づけないのか — 主観の罠を越えて見つける「本当の強み」

なぜUSPは「見えない」のか?
USP(Unique Selling Proposition)――つまり「自分ならではの価値」は、ビジネスでもキャリアでも中心となる要素です。
しかし多くの人が、USPの明確化に苦しみます。なぜなら、USPは“主観の罠”にかかりやすい領域だからです。
主観の罠:強みが「当たり前」になっている
主観の罠とは、自分の視点が自分自身を見えなくする構造です。たとえば、次のような感覚に心当たりはありませんか?
- 「これくらい誰でもできるよね?」
- 「別に大したことしてないし…」
- 「それって普通のことじゃない?」
これこそが典型的な主観の罠です。自分にとって自然なことほど、他人にとっては価値があるという事実に気づきにくい。
『ハイパワー・マーケティング』に学ぶUSPの本質
ジェイ・エイブラハムは『ハイパワー・マーケティング』の中で、USPを「市場におけるポジションの明確化」だと語ります。
ここで重要なのは、自分のUSPとは「相手の選択肢を変える力」だということ。つまり、自分視点ではなく“相手視点”で設計されている必要があるということです。
「他者の言葉」でしか、USPは浮かび上がらない
自分の価値は、他者との関わりの中でしか明確になりません。たとえば、こんなフィードバックをもらったことはありませんか?
- 「なんでそんなにスッと整理できるの?」
- 「え、それって普通にできるの?すごすぎる…」
- 「あなたと話すと、勝手に行動したくなるんだよね」
これらは、すべてあなたのUSP候補です。主観では捉えきれない力を、他者は驚きとともに受け取っている。
USPを見つける3つのステップ
- 過去の感謝の言葉を掘り返す
昔のクライアント、同僚、上司からもらった言葉をリストアップします。「助かった」「楽しかった」「意外だった」など、感情が動いた瞬間がヒントになります。 - 「それってどういう意味?」と聞き返す
褒め言葉をそのまま受け取らず、背景にある期待・驚き・比較対象を深掘ります。 - 価値を「相手の変化」で定義する
あなたと関わる前後で、相手にどんな変化が起きていたかを観察しましょう。それが“選ばれる理由”です。
主観を超えて「強み」を言語化する力
多くの人が「強みがない」と悩む背景には、“強みは特別で派手でなければならない”という思い込みがあります。
でも本質的なUSPは、意外にも静かで、地味な日常の中に埋もれているもの。それを発掘するには「構造的な対話」と「他者のフィードバック」が欠かせません。
まとめ:USPとは「思い込みの外」にある
USPは、目立つスキルや経歴だけでなく、自分では普通と思っている“ふるまい”や“感覚”に潜んでいます。
主観の罠から抜け出すために必要なのは、自分の中に答えを探すことではなく、他者との対話の中で輪郭を掴むこと。
強みは、外側から照らして初めて見えてくるのです。
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